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2019.10.27

コラム

ブルガリアの英語勉強法

ある英会話教室のブルガリアの女性教師からブルガリアの英語学習法を聞く機会がありました。ブルガリアの英語教育には非常に参考になる点も多いため、今回は概括的ではありますが、ブルガリアの英語学習法をご紹介したいと思います。

ブルガリアでは、高校で英語を専攻するとすべての学生が日常会話の英語を話せるようになる!?

ブルガリアではブルガリア語が公用語であり、日本と同じように英語は公用語ではありません。彼女は、英語を高校時代に習っており、1年間で習得したと話していました。たった高校一年間で、映画もある程度英語で理解できるようになったと言います。BBCやCNNが理解できるようになったかどうかと尋ねましたが、それらを聞いたことがないのでどの程度できるようになっていたかは分からないと言っていました。彼女は、その後大学でさらに英語を勉強して、知識の量を増やしたようです。また、後に日本人と結婚して、日本語も相当できており、日本のテレビもほとんど理解できると言っていました。彼女は、高校1年生の時に特殊な語学を専門にする高校で英語を学びました。その授業では、1年間にわたり、毎週30時間の英語を勉強したそうです。家にいても英語の本を読んだり、映画を見たりしていたので時間的にはもっと多いと思います。そのクラスでは、それまで全く英語を勉強したことがない人もいましたが、アルファベットから勉強して、1年後には、全員がネイティブスピーカーのようになったといいます。このクラスの教師は、ブルガリア人で英語を母国語とした人ではありません。ただし、その教師は、ネイティブスピーカーと同程度に英語ができます。
ブルガリアでは、日本のように英語が義務教育ではないようですが、普通に中学、高校で、日本の英語の授業と同じかそれより少ない勉強時間で高校卒業後には、日常会話くらいは普通にできるいわば中級クラスくらいのレベルになると言っていました。そして、さらに専門的な英語をマスターするために、大学などで専門分野の英語を専攻していくそうです。私たちは、これが英語教育の理想形であると考えています。

ブルガリアの英語勉強法

彼女から聞いた概括的な言い方しかできませんが、ブルガリアの勉強法を紹介すると以下のようになります。

①最初は、日本で行う中学の1年位のレベルから出発します。アルファベットを教え、発音記号などを習い、正しい発音をさせます。
②ある程度に達してきたら、ある教材を読ませて、それについて教師が英語で質問をして、答えさせます。さらに、教師が読んだ文章を書き取らせることをします。
③みんなであるテーマについて討論をします。
④そのレベルにあったリストを作って、教材を読ませたり、映画を見させます。
⑤英作文をさせます。
⑥授業では、できるだけ、ブルガリア語は使わないようにしているそうです。

この内容を見ると、かなり実践的なスピーキング・ヒヤリング学習を中心に学習していることが分かります。これを総合的にレベルアップさせながら、何度も何度も繰り返し行います。これが1年間つづけて行われ、映画などについても問題なく理解できるようになれるといいます。1クラス約20人ほどでしたが、1人も脱落者はいなかったそうです。

ブルガリアの勉強法をイギリスで採用

驚いたことに、このブルガリアの勉強法はイギリスで採用されており、イギリスで英語を外国人にマスターしてもらうための方法として使われていると言っていました。また彼女は、外国旅行はほとんどしたことがないことを言っていたのには驚きました。その学校時代の勉強だけでネイティブ的な表現や感覚すら身に着けたそうです。その意味では、この学習法はかなり優れていると感じます。私たちは、彼女に「なぜ日本人が英語ができないか、ネイティブスピーカーのようになるためにはどうしたらいいか?」と質問しました。しかし、彼女は、その問いに対し、的確に答えることができませんでした。彼女は、ただ、勉強が少ないからであると言っていました。その意味では、彼女は学校で教えられた通りに学習してきただけなので、その方法がいったい何故ネイティブスピーカーのように会話できるコツがあるのかは分かってはいないのでしょう。日本で行われている英語の教育の欠点を指摘できませんでした。しかし、非常に実践的なブルガリアの英語勉強法には学ぶべき点が多くあると感じます。

今回のまとめ

ブルガリアの英語学習の良さは、やはり実践的なスピーキング・ヒヤリング学習を中心に学習している点でしょうか。今回は概括的な学習法の紹介でしたが、実際にブルガリアの教育理論なども気になるところです。